ソーシャル・スタンプラリー−走って集めて交換だ!

今日のアプリアイデアは「ソーシャル・スタンプラリー」です。

基本機能はスマホ/ケータイの位置情報と連動してバーチャルスタンプ台を用意し、それらを(主に)クルマで巡って収集していく」というもの。
他のユーザーとスタンプの交換も出来ます(北海道の人は札幌の時計台のスタンプと引き換えに、宮崎の青島神社のスタンプをGETしたりします)。

リアルに加え、バーチャルでもスタンプを収集できたらよりおもしろい
例えばSNSで友達を50人作ったり、あるアプリで高得点を取ったりクリアしたら、その都度スタンプがもらえる感じです。

以前考えた「出かける楽しさ」マトリックスの中にも"デジタルスタンプラリー"というアイデアの種を書き込んでありましたが、昨日紹介した記事中のトヨタマーケ・喜馬氏の


「電車や飛行機と異なり、移動しているすべての瞬間がターミナルになるので、未知の場所を発見しやすい。人間が移動する際に最も合理的なツールだし、その移動がもたらしてくれる価値が大きい。移動することで人生が豊かになる、新しい発見がある。そこが車の貢献できるところじゃないかと。」


という発言から、改めてスタンプラリーのアイデアが浮上してきました。
クルマで向かう種々雑多な"ターミナル"をバーチャルスタンプ台として"見える化"し、そこにゲーム性を加えたら、ドライブはもっと楽しくなるのではないか
それによって、「移動がもたらす価値」を増幅できないか。


・・・そんな感じで「また一ついいアイデアが浮かんだ!」と喜んでいたのですが、ググってみるとすでにスタンプラリーアプリはいくつか存在していますね。


例えば


ドラえもん 日本全国スタンプラリーアプリ – iPhoneドラえもんのバーチャルスタンプラリーが楽しめる
http://iphone-lab.net/archives/129371



・ローソンオリジナル“ワンピース”アプリを使ったスタンプラリー 日本初!多店舗連動型ARG(※1)開始 〜携帯端末が「ローソンログポース」に変身〜                  ARG(Alternative Reality Game=代替現実ゲーム)
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000002380.html



などなど。
いずれもローソンのキャンペーン絡みですが、ワンピースのほうはおもしろい仕組みですね〜。


以上のように、簡単なスタンプラリーアプリはすでに存在しますが、


・クルマにフォーカスしたもの
SNSとうまく連動しているもの
・ビジネスモデルとして優れているもの(単発のキャンペーン系でなく)


などは未だなさそうなので、大きなチャンスでしょう

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では、ソーシャル・スタンプラリーをどうやって"アウォードでウケるアプリ"にするか?
ウケるアプリのポイント①〜⑤に当てはめて考えてみると・・・


①(最近いろいろなものから離れつつある)若者をターゲットにし
・若者に人気のスポットにバーチャルスタンプ台を設ける
SNS内や、若者がプレイする他のゲームアプリ内でもスタンプをゲットできるようにする(例えば怪盗ロワイヤルで一定のレベルに達したり、ボスを倒したりしたらソーシャル・スタンプラリー用のスタンプがもらえるイメージ)


②(可能な限り)後援企業のプラットフォーム上で動く/バッチリハマるかたちで
・上記の通り、他のゲームとコラボする(アバCARと同様、スタンプラリーという"プラットフォーム"で様々なアプリをつなぐ)
SNS上の友達同士でないとスタンプを交換できないようにしてもよい


③人と人がコミュニケーションしながらクルマの楽しさを再発見し 
・車でしか行けない(車で行くからこそ楽しい)スポットに、特別な(ポイントの高い)スタンプ台を設ける
・スタンプの交換をシステム化する
・友達を誘うインセンティブを用意する(スタンプに交換できるポイントが貰えたり)
・ドライブスポットにアプリユーザー同士が集まると、ポイントや特別なスタンプをゲットできる(ドラクエ9の「すれ違い機能」のイメージ)
↑"ひとりドライバー"の心の癒しにもなりそうですし、あるいは仲間同士でツーリングするインセンティブにもなりますね。
 スポットに着いたときにアプリを開いて、他にも同じ場所にいるユーザーが見つかったら、すんなり友達になれそうです。 BUMPというiPhoneアプリのようにお互いのスマホを付き合わせるとSNS上の友達になれたりポイントやスタンプがゲットできるようにすれば、コミュニケーションを取らざるを得ない。
 スポーツカーを駆る美女が一人佇んでいる光景を夢見て、彼女と"すれ違い"にドライブスポットに向かうのです(笑)。


④リアルでの購買行動につながるような
・車検やメンテナンス、パーツ交換や新車販売時にスタンプをプレゼントする
トヨタのディーラーやイベントなどへの来場者に、特別なスタンプをプレゼントする


⑤ビジネスモデルを兼ね備えた
・観光スポットや小売店などにバーチャルスタンプ台の設置を促す(広告モデル/マッチングモデル)
・他のアプリと連動する(広告モデル/マッチングモデル)
・課金モデル/消耗品モデルを組み入れる
トヨタレンタカーやトヨタカーシェアクラブで「クルマで出かけてスタンプゲット」キャンペーンを展開する(マッチングモデル)
↑スタンプを手に入れたいけど、クルマがない・・・そんなユーザーに「だったらレンタルやカーシェアリングがあるよ!」と提案。クルマの楽しさを存分に味わってもらいましょう。

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といった感じ。
ポイントは、クルマで出かけるドライブスポットでスタンプを手に入れるのはもちろん、全くクルマに乗らなくても他のアプリ内などでスタンプをゲットし、それらを交換できるという点。
冒頭のように北海道民九州男児が各々の土地固有のスタンプを交換するのはもちろん、カーキチ(車狂い)とゲーオタ(ゲーム狂い)もそれぞれの得意分野でスタンプを集め、それらを交換するのです。

これは、以前お話した"車好きと車に興味がない人をつなぐ仕掛け"と言えますね。
もちろん、ドライブを促すことが一番の目的なので、ドライブスポットでゲットできるスタンプの価値を高く設定します。

バーチャルスタンプ台にはクルマのみでなく電車や徒歩で行くこともあるでしょうが、「車でこの場所にいった」という事実を捕捉するのは難しそうなので、ある程度は仕方ない。
上述のように"車でしかいけない"ような所(極端な例だと峠の上とか平野の真ん中とか)のスタンプをより高ポイントにするなどして対応します(ワンピースのアプリではローソンの半径30mまで識別できるとのことなので、ほんとに「クルマでしかいけない場所」を設定することもできるかもしれません)。


ドライブとバーチャルスタンプ、すれ違い機能、さらには他のアプリとのコラボという組み合わせ・・・かなりイケそうです。

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・まとめ(初めての方や過去記事を参照したい方はコチラ)

http://d.hatena.ne.jp/toyota_social/20110326



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http://justgiving.jp/c/3226