ウケるアプリのポイント③「人と人がコミュニケーションしながらクルマの楽しさを再発見し」−「選ぶ楽しさ」をアプリに活かす

それでは今回から(やっとこさ、です)ウケるアプリのポイント③「人と人がコミュニケーションしながらクルマの楽しさを再発見し」に関連して抽出した「クルマの楽しさ6つ」

選ぶ
もつ
いじる
走る
出かける
つながる

について、それぞれどんなアプリ(あるいは機能)が考えられるかを見ていきます。
考え方やアイデアを「見える化」するために、おなじみ(?)のアプリ考案マトリックスに「①選ぶ」〜「⑥つながる」をそれぞれ照らし合わせてみます。今回は一つ目の「選ぶ」について。


まずは僕が作ったマトリックスをご覧下さい。
「クルマを選ぶ」という点について、「リアルで快を増やす」〜「バーチャルで不快を減らす」上でどんなアプリ(あるいはその機能)が考えられるかを、青の楕円でプロットしています。
「ディーラーにいくとポイントやイベント発生」など非常に漠としたものもありますが、アイデアの種探しなのでそれでヨシ。そこから考えが深まることもあるのです。

※既存のアプリで「選ぶ」に当てはまるものについては、ベージュの楕円(+赤の点線)でマトリックス上にプロットしています。
※前回同様こちらも適宜変更する可能性があるので、ベータ版とお考え下さい。
※前回のクルマアプリマトリックスも今後紹介するマトリックスも、その目的は綺麗に作る(情報を正確に整理する)ことではなく、よいアイデアを考えるための手段とすることです。したがって、これは「どこにプロットしていいかわからない」などと逡巡する必要はありません。とにかくアイデアを置いてみて、しっくりこなければあとで直せば良いですし、その過程でアイデアを深めるのがねらいなのです。・・・ということで、変なところはつっこんでくださいね(笑)。



以上、カテゴリーとしては

・ディーラー系
・情報系
・コミュニケーション系
アバター

が目立ちます。


ディーラー系アプリは個人的には非常に気になる(というか欲しい)ところですが、アウォードで求められるのは(多くは車を持っていない)若者向けということを考えると、それがウリの機能になることは考えづらいです。

情報系やコミュニケーション系も、それ単体では便利アプリの粋を出ずアウォードではウケなそうですが、機能の一つとしてアプリに組み込めそうです(コミュニケーション系については後述します)。


一方、以前僕のアイデアとして「アバCAR」を力説(必見です! http://d.hatena.ne.jp/toyota_social/20110221/1298290698)しましたが、アバター系は「選ぶ×バーチャルで快を増やす」の象限にガッツリハマり、デジタルネイティブたちの感性に強く訴え、かつ今のところブルーオーシャン(競合がいない)といってよい状況にあるといえます

クルマを選ぶドキドキ感は、リアルのディーラーでもTVゲーム『グランツーリスモ』上の中古屋(特にゲームスタート初期のお金がない時期)でも共通してますよね。
アバCARを通してそれをSNS上でも再現するのは、「車の楽しさ」を伝える大きな一歩になると思うのです。



写真(2000GTをチョイスする幼児なんて、激渋ですよね)のように、子供用のいわゆるペダルカーのようなクルマに、自分のアバターがまたがるイメージ。流行りますよ!

※「選ぶ」楽しさの具体化としてアバCARを取り上げましたが、もちろん「持つ」や「いじる」、「つながる」など、アバCARは全ての「クルマの楽しさ」に関わってきます。
そもそもクルマの楽しさって、単なる移動手段ではなくそれが生活の中心にまでなりうる(生活のあらゆる側面に関わる)ところにありますよね。

あるいは「アバCAR」がアウォードで生まれたいろいろなゲームが集まるトヨタソーシャルワールド(仮称)上のヴィークル(文字通り”乗り物”であり、媒介/仲介として機能するという意味)になるかもしれません。

レースゲームにも洗車ゲームにも、あるいはお役立ちナビアプリにも自分の愛するクルマが登場することで、ユーザーのロイヤリティが高まるのです。

もっといえば、「アバCAR」が怪盗ロワイヤルなどの人気ゲームに登場する(ゲーム上で使える)のだって大アリです。むしろ他の人気ゲームやアプリとのコラボは必須とさえいえますし、それこそがアウォードの(それはそれは豪華な)後援企業のバックアップを最大限利用できるポイントの一つでしょう(それについては次回「もつ楽しさ」のときにお話します)。

「このアバCARはスピードがあるけど、このゲームのこのステージでは燃費が求められるから、別の車にしとこうかな・・・」云々という作業をゲームを進める上ですることになれば、それはまさに「クルマを選ぶ楽しさ」の再現ですよね。


最後に先述した「コミュニケーション系」について。

ソーシャルアプリ(ゲーム)のキモは「つながり」であり、何らかの形でコミュニケーション系の機能がアプリに絡むのは間違いありません(詳しくは楽しさの6つめ「つながる」の説明の際に考えます)。

例えば、マトリックス上にプロットした「ディーラーマンとSNS・アプリ上で会話・相談・商談」という機能については、(これまた非常に曖昧ですが)大きな可能性があると思います。

SNStwitterでメーカーや小売店の担当者とお客様が直接コミュニケーションをして、モノを売ったり顧客満足度をあげたりという事例が散見されるようになりましたが、車のディーラーもお宅訪問やタウンページ片手の電話攻撃より、SNS等を活用した販促や商談、自店のブランディング(会話や対応がネット上で筒抜けになるというのは、大きなリスクを孕む一方で、うまくやれば店のレベルや信頼度のアピールにもなるのです)が求められる時代なのではないでしょうか。

ゼロからSNSを築かなくても、例えばアバCARのユーザーには近所のディーラーからインスタントメッセージを一括送信したり、双方向のコミュニケーションを可能にすることも考えられます。アバCARとリアル店舗が連動(例えば店頭で試乗すると好きなアバCARカスタムパーツがもらえるとか)すれば、いうことはありませんね。



以上、アバCARのアイデアについては今後も力説を続けます(笑)。