ウケるアプリのポイント③人と人がコミュニケーションしながらクルマの楽しさを再発見し part.2―唯我独尊のカーライフを行く(人が増えると嬉しいな)

それでは前回の続き、僕が考える6つの「クルマの楽しさ、おもしろさ」である



1.選ぶ

2.持つ

3.いじる

4.走る

5.出かける

6.つながる


の4-6番をストーリーに沿って具体的に見てみます(前回と設定は同じです)。
カッコ内はキーワードです。



4.走る



週末はただ走りを楽しむためだけに、高速をつかい、峠を抜け、片道250kmかけて地方の名物ラーメンを食べに行ったりする(「目的」としての移動)。

アクセルを踏み込んだときの加速感や、リニアなステアフィールが堪らない(運動性能)。

ちょっとドリフトの真似事をしてみたりする(テクニックの向上)。

公道では思う存分走れないため、サーキットで草レースにでも参加してみようかな(レース
)。

・・・とも思うが、とりあえず今のところは、アクアラインや峠などいろいろな景観地を走るのが一番の趣味になっている(ドライブ)。


5.出かける



車を手にしたことで、行動範囲が明確に広がった(「手段」としての移動)。

海や温泉、郊外のアウトレットやテーマパークなど、Door to Doorでどこでも行ける。旅行や実家への帰省も増えた(レジャー)。

社会人になってからは、土日は”寝貯め”を試みることも多く専らインドア派だったが、クルマを買ってからは外出が明らかに増えている(アクティブ)。



6.つながる



BMWオーナーのツーリングクラブに参加し、二ヶ月に1回、20人近くの仲間とツーリングを楽しんでいる(趣味を同じくする仲間)。

クラブメンバーの一人と意気投合し、二人でビジネスを立ち上げる構想まで練りはじめた(趣味を越えた関係)。

また、クルマをつかって遠出を繰り返すようになって、各地に散らばる旧知の友人に久しぶりに会うことも増えた(再会)。

ドライブ中に偶然見つけたうなぎ屋は、毎月行くほどのお気に入りである(偶然の出会い/セレンディピティ)。

「クルマ好きは腕時計にもこだわるべし」とクルマ仲間に言われたことがきっかけでブライトリングのナビタイマーを購入したのを皮切りに、ファッションにも気を使うようになった・・・お金がいくらあっても足りない(趣味/消費の拡大)。


・・・以上。


前回の「1.選ぶ」の部分がやたら具体的かつ長くなりましたが、個人的に買い物はその”過程”が最も面白いと思うのです(アプリ考案にあたっては2〜6のほうが重要だと考えますが)。

文中のZ4をアストンマーチン・DBSやフェラーリ・458イタリア、ランボルギーニ・ムルシエラゴやブガッティ・ベイロンなどなど憧れのスーパーカーに換えてみたり、ブライトリングをパテックフィリップ・ノーチラスやオーデマピゲ・ロイヤルオーク、ランゲ&ゾーネ・ランゲ1などの雲上ブランドの時計に換えちゃったりすると、もう鼻血がとまりません。

リッター5〜6kmのスーパーカーをぶっ飛ばし、腕にはそれこそ車が買えるくらいの時計をして地方にラーメンを食いに行くなど、全くもってエコ(エコノミカルかつエコロジカル)でも合理的(ロジカル)でもありませんが、しかしそれは煩悩の塊たる(思いっきり少数派であろう)日本男児(というか僕)の壮大な夢でもあります・・・あくまで一つの象徴として。

こんなコテコテの価値観で積極的に消費をする”若者”ばかりだと日本経済ももうちょっと景気がよくなると思うのですが、20代若者の4人に1人が貯金の理由を「老後のため」と答えるのがこの国の現実らしいです。


※それに関連して・・・。(中古とは言うものの)BMWのZ4や、さらには機械式腕時計まで買い、カスタムにも金をかけ、うなぎを食いまくり、レジャーにもバンバン行っている登場人物の想定可処分所得の大きさがこのケースの陥穽(金があったらそうするよ!ないのが問題なんだよ!というツッコミどころ)だといえますが、話をわかりやすくするためにも、そこそこ金があってコテコテのカーライフを送る独身男性(独身貴族!)をモデルにしました。


いずれにせよ、このくらいのレベルでクルマにのめりこむ若者がわんさかでてくるのが、自動車メーカーの理想なわけです。



次回以降は、上で見たような6つの「クルマの楽しさ」をどうアプリに組み込むかを考えます(だんだんと核心に迫ってきました・・・!)。