ウケるアプリのポイント①若者をターゲットとする ―最近の日本の若者とは? part.3

前回の記事(〜Part.2)で述べたとおり、最近の若者にとって、「リアルとバーチャルの垣根」は意識的であれ無意識的であれ、ますます低くなっています。その大きな要因は、「ウェブリテラシーの高さ」です。

たとえば、インターネットをまったく利用しないという人が友人と居酒屋に行く場合、何を基準に店を選ぶでしょうか。
その主な選択肢は


・行きつけのお店に行く
・名前を知っているチェーン店に行く
・知り合いから聞いた(口コミを得た)店に行く
・客引きをしている店に行く
・雑誌やテレビで紹介された店に行く
・なんとなく気になった店に行く

・・・といったものになるはずです。


一方、部屋にはもちろん光回線を引いており、iPhoneをつかっていつでもネットサーフィンができる現代の若者(居酒屋の選択という瑣末な事象でも非常に合理的に動くと仮定します)の場合は、飲み屋街に繰り出す前に

・「○○(地名/駅名) 居酒屋」でググって、評判がよかったり、自分のニーズ(予算や雰囲気など)に合った店に行く

ホットペッパーGrouponなどでお得なクーポンを発行している店に行く

SNSで友達に聞いたり、オススメされたり、話題になっていたり、マスターとマイミクになったお店に行く


などでしょうか。もちろん抜け目ない彼/彼女は予約もオンラインでしておきます。


以上のように、若者はリアルでなんらかのアクションを起こすとき、事前にウェブを活用する可能性が非常に高い のです。
電通のAISASモデルでも、現代社会の消費行動の順序として「関心、興味を引かれた場合は「検索」をし、買った/経験したあとはその情報を「共有」する」と説明していますね。

さて、そんな若者のが使うウェブサイトやアプリは、上記のような消費行動(すべてではない)を含む「実用」と、もう一方の「遊び」の2つにざっくりと振り分けられます

「実用」の例としては、

【ウェブサイト】
Google
Yahoo!
Wikipedia
Groupon
Amazon.com
価格.com
・Goo net
楽天市場
じゃらん
NAVITIME
・Allabout
Gazoo

【アプリ】
・モバイルGoogle map
・ソーシャルライブラリー(mixi
・つながりマップ(mixi



「遊び」の例は

【ウェブサイト】
SNS(実用に近いですが)
・動画サイト(Youtubeは実用寄り、ニコニコ動画は遊び寄りか)
・ブログ
2ちゃんねる

【アプリ】
アメーバピグ
・怪盗ロワイヤル(モバゲー)
ガンダムロワイヤル(モバゲー)
・麻雀ロワイヤル(モバゲー)
・戦国バスター(GREE)
・踊り子クリノッペ(GREE)
サンシャイン牧場(mixi)



・・・ などでしょう(もちろんいずれのサイト・アプリも実用と遊びの両方の側面がありますが)。もっと既存の人気アプリ(特にゲーム系)について勉強しなければならないないことを痛感。上のリストはhttp://applijournal.jp/を参考にしました。
スマートフォンを持ち、SNSに登録している”平均的”な若者なら、上に挙げたものの6〜7割くらいは使っているのではないでしょうか(ゲーム系は好みによるでしょうが)。

そして、このようなバーチャルな行動の”どこか”にがっちりハマるアプリが、TOYOTA SOCIAL APP AWARD(トヨタ・ソーシャルアプリ・アウォード)では求められているのです。
そのアプリを利用することが非常に「実用的」、あるいは「おもしろい」のであれば、若者はそれを喜んで使うわけです

さらにいうと、TOYOTA SOCIAL APP AWARD(トヨタ・ソーシャルアプリ・アウォード)は「クルマに興味のない若者にその楽しさを知ってもらう」ことがテーマなので、「クルマが大好きな若者が趣味のドライブの補助ツールとすることができる」ような“実用的”なアプリよりは、「クルマに全く乗らない若者にもその魅力が伝わる」ような、“おもしろい”アプリのほうが求められているし、それがもし実現すれば、クルマには乗らずにバーチャルな世界に「遊び」を求めている若者の食指を動かすことができるのです。

その「おもしろさ」の大きなヒントは、「遊び」の項目で挙げたウェブサイトやアプリにあるでしょう。それについては

②(可能な限り)後援企業のプラットフォーム上で動く/バッチリハマるかたちで、
③人と人がコミュニケーションしながらクルマの楽しさを再発見し 

の各項目を深堀する際に分析します。

次回は、「ポイント①若者をターゲットとするー最近の日本の若者とは?」の解説のとりあえずのラストとして、若者にターゲットを絞ったマーケティングの事例を見てみます。