EntuneとTOYOTA SOCIAL APP AWARDとクルマアプリ−すぐそこの未来



昨日はトヨタマイクロソフトの提携強化に関連して、クルマアプリの未来を少々大げさに予想しました。
今日は、Entune[えんちゅーん]というトヨタの新型カーナビを通して、より近い未来のクルマとアプリの関係について見てみます。

まずは日経の「トヨタ、「Prius v」にスマホ・アプリが使えるカーナビ 」という記事を全文引用します。
他にもいくつかリンクを張っておきますので、ご覧下さい。




 トヨタ自動車は「デトロイト・モーターショー」で,据置型カーナビゲーションシステム(カーナビ)でスマートフォン向けアプリケーションが利用できるテレマティックス・サービス「Entune」を紹介した。「iPhone」など向けのインターネット・ラジオ関連やレストラン予約のアプリを,カーナビのタッチ・パネル付ディスプレイ上で操作できる。2011年夏ごろに北米で発売予定のプリウスの派生車種「Prius v」から搭載する。アプリの利用料は3年間無料とする。


 Entuneの据置型カーナビはデンソーが,アプリの管理システムについては米Tweddle社が手掛けた。仕組みはこうである。「iPhone」や「Android」搭載のスマートフォンに,それぞれのアプリ・ストアから「Entuneアプリ」をダウンロードする。その後,据置型カーナビとスマートフォンを「Bluetooth」で通信させると,カーナビがEntuneアプリを認識。そしてカーナビがスマートフォンを介してトヨタ自動車のサーバーにアクセスし,Entuneで利用可能なアプリをカーナビにダウンロードする。つまりEntuneアプリは,レストラン予約など実際に使うアプリをダウンロードするための“窓口”という位置付けである。なお,カーナビには「TRON」ベースのOSを使う。


 今回,アプリ・ストアのアプリをそのままカーナビにダウンロードする形とせず,トヨタ自動車のサーバーから配信する仕組みとしたのは,同社が「カーナビで使えるアプリを選択できる」ようにしたかったためである。「安全を重んじる自動車メーカーの立場として,自由にカーナビへアプリをダウンロードする形は難しい」(同社)という。「カーナビは走行系の車両情報も扱う。これらに悪影響を与えるアプリがないとは限らない」(同社)からである。


 現段階で,Entuneで使えるアプリは6種類ある。検索サービスの「Bing」,インターネット・ラジオの「iheartradio」,映画チケットの予約サービスの「MovieTickets.com」,レストラン予約サービスの「OpenTable」,音楽サービスの「Pandora」,位置情報などの履歴サービス「Saved Destination」である。

(日経エレクトロニクス 清水直茂)



トヨタ、「Prius v」にスマホ・アプリが使えるカーナビ(上で引用)
http://www.nikkei.com/tech/trend/article/g=96958A9C93819499E3E0E2E3E18DE3E0E2E3E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;p=9694E0E7E2E6E0E2E3E2E2E0E2E0

Toyota Entune
http://www.toyota.com/entune/

・米国トヨタ、CESで車載用新マルチメディアシステム「Entune」公開
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20110105_418126.html







いままでもテレマティクスという呼び方でクルマのIT化やそれを活用したサービスの提供は進んでいましたが、それがより具体的に、あるいはPCやスマホにより近いかたちになってきたという印象です。
特に注目すべき点は、安全を重んじて「アプリ・ストアのアプリをそのままカーナビにダウンロードする形とせず,トヨタ自動車のサーバーから配信する仕組み」として、「同社が「カーナビで使えるアプリを選択できる」ようにした」という点でしょう。


今回のアウォードでも、リアルでの運転時に使うスマホアプリを考案する方は多いと思いますが、それが賞を受賞し、かつ商品化されるには、安全性の担保が必要不可欠です。
アプリに夢中になったユーザーが事故を起こしては、元も子もありません。


しかし裏を返せば、安全性が担保されて「カーナビで使えるアプリ」としてお墨付きを得ることが出来れば、(昨日お話ししたように)皆さんの考えたアプリがクルマそのものにインストールされ、より理想的な動作環境を手に入れる可能性があるということです。
しかもそんな可能性を秘めたEntuneが、今度の夏には北米を皮切りに市場に出始める。
日本への本格導入も遠くはないでしょう。
企画書を作る際には、そこらへんを視野に入れるとおもしろいかもしれません。





・・・こんな記事も発見。

トヨタMS提携]G-BOOK 通れた道マップ は開発期間1日
http://www.carview.co.jp/news/0/144898/


"コネクテッド・エクスペリエンス"の発展は、思ったより早いかも。

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・まとめ(初めての方や過去記事を参照したい方はコチラ)

http://d.hatena.ne.jp/toyota_social/20110409/1302331445



TOYOTA SOCIAL APP AWARD最優秀賞で東北復興に50万円寄付!

http://justgiving.jp/c/3226




TOYOTA SOCIAL APP AWARDに挑む僕の本棚−参考文献リスト

http://booklog.jp/users/toyotasocial