ウケるアプリのポイント④「トヨタ車関連の)リアルでの購買行動につながるような」―アプリで車が売れるのか?!

今回はTOYOTA SOCIAL APP AWARDでウケるアプリのポイント(http://d.hatena.ne.jp/toyota_social/about)の4つめ「(トヨタ車関連の)リアルでの購買行動につながるような」についてお話します。
以前も引用しましたが、


記者から「この企画が即座にクルマの購入層の増加につながるとも思えないのでは?」との、いささかきびしい質問も飛び出した。それに対して、トヨタマーケティングジャパンの高田氏は、「ダイレクトな形でクルマの販売数が増加することは期待していないが、若者のクルマ離れは深刻で、そのいちばん大きな側面は経済的なもの。携帯電話が普及してきた世代がクルマを購入する年齢になって、クルマの購入台数が減ってきたという現状があります。今回のアウォードで新しいアイデアが生まれることで、それをつぎのクルマ作りの参考にできれば……との思いもあります」とのお返事。


とある通り、トヨタは今回のアウォードとそこから生まれるアプリが直接的に販売増につながることは想定していないといえます。
しかし、営利企業であり、かつ自動車製造と販売を主な生業とするトヨタが提供するクルマアプリが、トヨタ車の拡販に全く役立たないという状況はやはり考えづらいでしょう。

公式HPの”アウォード概要”にある「おもな禁止事項は、公序良俗に反するもの、犯罪を助長するようなもの、他メーカーのプロモーションに直結するもの」という項目は、「トヨタの車がたくさん売れるのに貢献してちょ」という本音の裏返しだといえます。

したがって、ユーザーがトヨタ車(あるいはそれに関連する商品)を購買する気になる仕掛けをアプリ(や、それを活用したキャンペーン、ビジネスモデル)に忍ばせることが、多かれ少なかれ求められるということになります。


では、どんな仕掛けが考えられるか?
本稿では、このブログではもはやおなじみ(笑)の典型的フレームワークであるAIDMA理論とAISAS理論に依拠して考えてみます。


AIDMA、AISASの意味はこちら
http://gms.globis.co.jp/dic/00346.php



Aから順番に、ざっくりと(非常にざっくりと)どんな仕掛けがありうるかというと・・・



・A(attention/注意)
車型のアバターを個人ページに表示させ、話題を喚起する
景品を用意する(ホンダのmixiアプリが好例)


・I(interest/興味)
・D(desire/欲求)

車ユーザーの声を伝える
バーチャルで車(車のある生活)の楽しさを伝える


★S(search/検索)
アプリを通じて車ユーザーや情報を検索できる


・M(motive/動機)
・A(action/行動)

アプリのユーザーにディーラーで使えるクーポンをプレゼントする(ゲームアプリの高得点者などにはより高額なものを提供)


★S(share/共有)
車を持っている人と車を持っていない人でチームを組ませる
コミュニティを用意する
情報共有にインセンティブを与える(ログインボーナスや友達紹介ボーナスなどと同じ要領)




・・・などでしょうか。

既存の車種・メーカー系アプリはattentionやinterestを喚起するという点に偏っている気がします。
ホンダのmixiアプリに関してもモロにその二つの要素に割り切ってアプリキャンペーンを展開していましたね。マイミクが次々に名前にCR-Zと入れ始めたら、そりゃ気になるでしょう(笑)。


パワプロバイオハザードなどの有名ゲームのアプリであれば、iPhone版をプレイしてPSP版やwii版を買うという流れも大いにあり得そうですが、アプリ単体で直接的にクルマの購買を促すのはやはり難しい・・・。
これについては次回詳細を見る「ビジネスモデル」と一緒に考える必要がありそうです。

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